エネルギー危機で省エネルギーがクローズアップされて以来、ソーラーシステム(太陽熱利用設備)が脚光を浴びるようになりました。これは主に給湯や暖房に利用されていますが、その多くはソーラーコレクター(太陽熱集熱器)を用いた「アクティブソーラー」方式です。
これに対してエアサイクルシステムが採用する「パッシブソーラー」方式とは、アクティブ方式のように熱を凝縮したり、風を電力に変換したりする装置や機械に頼らず、我々を取り巻く環境が持っているエネルギー(日射・気温・風・地温など)を建物自体に蓄熱したり、建物の空間(間取り)の作り方によって分配したりする手法を指します。
「フクビエアサイクルの家」ではこの考え方を住宅設計に導入するだけではなく、住宅そのものの構造にも工夫を加え、自然エネルギーをより一層効果的に利用しようと考えています。その工夫こそ、エアサイクル層なのです。